//絶望の淵からの大逆転! 希望こそが道を開く「ショーシャンクの空に」

絶望の淵からの大逆転! 希望こそが道を開く「ショーシャンクの空に」

「好景気だったら、就活が楽だったのに」「帰国子女だったら、英語の習得に苦労しないのに」。
なかなか努力が報われない時、つい“もし~だったら”と考えていませんか? 人生には、自分の力では、どうにもできないことがあるもの。しかし、うまくいかない原因を環境のせいしたところで、何も変わりません。自分の置かれた環境を嘆く前に、「今の自分に何ができるのか」を考えてあきらめず、希望を失わないことが大切です。
その結果、ここで紹介する映画の主人公に訪れたのは、奇跡的な人生の大逆転。あきらめずに行動し続ければ、道は開ける。そう信じられる作品です。

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『ショーシャンクの空に(原題:The Shawshank Redemption)』(1994年)


[あらすじ]
1947年、若き銀行の副頭取、アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、妻殺しの冤罪で終身刑を受け、ショーシャンク刑務所へ収監される。
劣悪な環境の中、アンディは、長年服役しているレッド(モーガン・フリーマン)と友情を育んでいく。
ある日、主任刑務官の遺産相続問題を知り、解決策を提案したアンディは、その財務知識を認められ、刑務官たちから資産運用や税金対策の相談、その手続きを依頼されるように。
果ては、ノートン所長(ボブ・ガントン)の裏金隠しを頼まれるまでになる。また、教養のあるアンディは、刑務所内図書館の改善や囚人たちに高卒の資格を取得させることに力を入れる。高卒の資格があれば、出所後も職探しに苦労しないからだ。
服役18年目、アンディの冤罪を証明する機会が訪れる。しかし、不正蓄財を知るアンディを釈放する気のない所長が、これを阻止。
とうとうアンディは、ある計画の実行を決意するーー。

[Before]冤罪で刑務所へ……暴力が日常茶飯事の刑務所で心を閉ざすアンディ
銀行家のアンディ・デュフレーンは、若くして副頭取の座に就き、美しい妻と結婚。順風満帆の人生を送っていた。
ところがある日、妻とその不倫相手を殺した容疑をかけられ、無罪を訴えるものの終身刑となり、ショーシャンク刑務所へ収監される。
妻の裏切りと冤罪という不運に突然襲われたアンディ。刑務官たちが囚人に暴力を振るい、囚人同士のケンカも絶えない劣悪な環境の刑務所内で、心を閉ざし、孤立していく。
暴力的な囚人の派閥に目をつけられたアンディは2年間、生傷が絶えることはなかった。一方、刑務所には長年服役しているレッドがいた。レッドはコネを利用し、タバコやポスターなど囚人たちが欲しいものを外部から取り寄せる“調達屋”。
アンディは趣味の鉱物採集をするために、小さなロックハンマーをレッドに依頼。これをきっかけに、ふたりの間には友情が芽生え、アンディはレッドの仲間たちにも少しずつ心を開いていく。

希望を失わず、教養と知識を武器に刑務所で生き抜く
ある日の屋外作業中、刑務主任が相続税について不満を言っているのを耳にしたアンディは、課税逃れの方法を助言する。
これを機に、アンディは辛い洗濯室の作業から図書館へ配置換えとなり、そこで、刑務官たちの資産運用の相談にのることに。
やがて所長の会計係となり、裏金隠しにも一計を案じる。それは、“ランドール・スティーブンス”という架空の人物を作ってIDを用意し、その口座に蓄財するというもの。
また、アンディは蔵書やレコードを増やして図書館の改善を行い、無学の囚人が高卒の資格がとれるように勉強を手伝うことになる。与えられた環境の中で、自分の強みを最大限に生かし、できることをする。
他の囚人のように、過酷な環境に慣れるのではなく、「希望」を忘れずに行動し続けるアンディ。彼の希望は、自由の身になり、メキシコでホテルを開業すること。途方もない希望だが、アンディはあきらめずに行動し続ける。
「心の中には何かがある。誰も奪えないあるものがある。それが希望だ」
終身刑で収監されたアンディが忘れなかったもの。それは希望……すなわち「夢」だった。
ある日、アンディはモーツァルトの「フィガロの結婚」のレコードを許可なく放送して処罰を受ける。
懲罰房から解放されたアンディは「心の豊かさを失っちゃダメだ」と説く。「人の心の中には誰も奪えないものがある。それが希望だ」と。
しかし、レッドは「希望は危険だ。正気を失わせる。堀の中では禁物だ」と異議を唱える。なぜなら、他の囚人たちは「希望」を捨て、刑務所の暮らしに慣れる道を選択していたからだ。
もはや、塀の外で生きるのが怖いと思うほどに。レッド自身、収監30年を過ぎても、仮釈放の道は閉ざされたまま。でも、アンディはどんなに絶望的な環境においても、希望を捨てず、あきらめずに行動を続けた。
それが、望む未来を手に入れる方法だと知っていたから。

[After]服役19年目ーーあきらめずに行動した結果の大逆転劇
終身刑で服役しながらも、希望を捨てずに自由になる日を夢見ていたアンディ。小さなロックハンマーで、こつこつと部屋の壁に穴を掘り続け、刑務所に収監されてから19年目の嵐の夜、とうとうその穴を通り脱獄に成功する。彼はこの日のために、あらゆる準備を整えてきた。翌朝、アンディの脱獄に気がついて刑務所中が大騒ぎしている頃、銀行にひとりの男が現れ、口座の解約を申し出る。男の名は、ランドール・スティーブンス。彼こそ、所長の裏金隠しのためにアンディが作り上げた口座の名義人だ。まんまと所長の隠し財産を手に入れたアンディは、所長の悪事の証拠を新聞社へ送りつけた後、国境を越えてメキシコへ。やがて、仮出所が許可されたレッドはアンディからの手紙を頼りに彼の住む街を訪れる。そして、そこでレッドを待っていたのは、かつて語っていた夢のとおりの暮らしをしている、レッドが無理だと信じなかった夢を実現させたアンディだった。
[まとめ]
申し分ない暮らしをしていた銀行の副頭取が、ある日突然、冤罪で終身刑を受けます。
そんな想像を絶する不運に見舞われたアンディですが、あきらめることなく、19年間も行動し続けました。他の囚人がすべてをあきらめ、置かれた環境に慣れることを選択したのとは対照的です。
「必死に生きるか、必死に死ぬか」。アンディがレッドに問いかけた言葉は、言い換えれば「あきらめるか、あきらめないか」ということでしょう。同じ環境にありながら、あきらめた人とあきらめなかった人の未来が、こうも違うのかと教えられます。
夢を語れなければ、そもそも現実を変えるスタートラインにすら立つことができません。目の前が真っ暗になるほど行き詰まったときに、ぜひ観て欲しい。力強く背中を押してくれる映画です。

By |2018-11-08T11:16:11+00:00November 8th, 2018|Categories: seeds|0 Comments

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