自分を変えたい。そうは思っても「失敗したらどうしよう？」と臆病になったり、「何度やっても変われない」とあきらめの境地に陥ったりするのは、よくあること。

料理への情熱が、平凡な主婦の夢を実現する

［あらすじ］
「映画のようには、うまくいかないよ」とは言わせません。なぜなら、この作品に登場するふたりの女性、ジュリア・チャイルドとジュリー・パウエルは、実在の人物なのです。
ジュリアは、1960年代に出版したフランス料理本で人気となった料理研究家。ジュリーは、この映画の原作を書いた作家です。つまり、この映画は、彼女の成功体験そのもの。
平凡な主婦だったジュリーとジュリアのサクセスストーリーは、「特別な人」じゃなくても、情熱を失わなければ、道は開けることを教えてくれます。料理の“素人”のふたりは天賦の才に恵まれていたわけではありませんが、情熱だけは誰にも負けませんでした。やがて、その料理への情熱がプロの仕事へとつながっていきます。「平凡」だったからこそ、気負うことなく、何度失敗してもあきらめずにチャレンジし続けたジュリーとジュリア。実話なだけに、「ふたりにできたなら、私にもできるかも」と挑戦する勇気をもらえる作品です。

金なし、コネなし、学歴なし！　それでも情熱さえあれば夢は叶う

［あらすじ］
夢を叶えるために、田舎から都会へ出て来た女の子のサクセスストーリー。よくある話かもしれませんが、この作品がリアリティをもって心に響くのは、この手の映画にありがちな、極端に派手な設定ではないことがその理由として挙げられるでしょう。主人公ヴァイオレットの故郷は、ニューヨーク（都会）から65kmしか離れていない街。寂しくなったら電車に乗ってすぐに家族や友人に会いに行けます。そして、彼女の夢は表舞台に立つような歌手ではなくて、人に歌を提供するソングライターになる、ということ。夢を叶えたとしても脚光を浴びるわけではなく、あくまでも裏方。でも、こんな比較的この地味な設定によって、ヴァイオレットの存在がグッと身近に感じられるのです。チャンスを前に臆病になったり、失敗して落ち込んだりする彼女の姿に、自分を重ねる人もいるのでは？

やがて彼女は、父親や友人たちに支えられながら、少しずつ夢へ近づいていきます。自信を喪失した時、自分を応援してくれる人たちのことを思い浮かべ、彼らの意見にも耳を傾けてみる。時には、それが自分では気がつかずにいた転機になるかもしれません。決して心が強いとは言えないヴァイオレットが挑戦し続ける姿に、共感をもって励まされる作品です。

実績がなくてもプロ意識を持つーーその精神がチャンスを呼び寄せる

［あらすじ］
「プロになるには」という心構えが学べる作品。主人公のアリは、お金もコネも学歴もないけれど、「歌手になる」という夢への情熱と自分を信じる気持ちだけは、超一流。チャンスは、いつ訪れるかわかりません。その時になって「まだ私には無理」なんて言っていたら、二度と機会はないかもしれません。実績がなくても、プロ意識を持って日々を過ごすことの大切さをアリは気づかせてくれます。客からお金をもらう以上、デビュー初日からステージでの甘えは許されないのですから。周囲になかなか認めてもらえなくても、本当は臆病な気持ちになっていたとしても、アリの答えはいつだって「才能ならあるわ」。
自分を強く信じて、挑戦し続ける。自分の価値は自分で決める。他人の評価に任せないーー。そんなアリの力強い生き方に、自信を喪失し、夢をあきらめかけている人も「もう一度挑戦しよう」と勇気がもらえるはず。アリを演じたクリスティーナ・アギレラの圧巻のステージシーンも見逃せません。

[まとめ]
「特別な才能がないから」「遺伝だから」「学歴がないから」「お金がないから」。失敗続きで自信を喪失したとき、つい自分に言い訳をしていませんか？　けれど、ご紹介した映画を観れば、言い訳をしている自分が恥ずかしくなってしまうかもしれません。お金がなくても、学歴がなくても、コネがなくても、問題なし！　自分を信じる気持ちと情熱こそが、夢の実現に必要なもの。自信を喪失したときにはそのことを思い出し、自分に問いかけてみてください。