「仕事で英語を使うことになったけど、まったく話す自信がない……」
とお悩みの方。
そんな方にオススメの1冊が『“カタチ”から入るビジネス英会話』です。
この本は、とにかく実践にこだわった「目からウロコ」の活きた情報が満載。サクサク読めてしまうので、海外へ赴任する飛行機のなかで一読するだけで、圧倒的な効果を得ることができます。
この記事では具体的にどういった点が優れているのか、
- ビジネスに必要な英語とは?「英語は後、伝え方が先!」
- 『“ カタチ”から入るビジネス英会話』をオススメする3つの理由
の順にお伝えします。
「英語はこれまでも学ぼうとしてうまくいかなかったし、ましてや短期間なら、何をしてもダメでしょ……」と思いがちですが、本書を読めばその考え方が間違いであることがわかるはずです。
まずはこの記事で、英語に対する考え方を変えましょう!
ビジネスに必要な英語とは?「英語は後、伝え方が先!」
ビジネスに必要な英語とは何でしょうか。
多くの方は、真っ先に
- ビジネスシーンにおける正しい文法
- ビジネスで使われる専門的な単語や熟語の習得
- 最低でもTOEIC600点
などが必要と考えます。
しかし、いくら正しい文法を身に付け、単語や熟語を覚え、TOEICで高得点を取ったとしても、「英語が話せる」と言い切れる人は少ないのではないでしょうか。
本書のメッセージに「英語は後、伝え方が先!」とあるように、大事なのは「伝えたいことを伝え、それによって成果を生み出すこと」です。英語はそのためのツールでしかありません。
本書の著者は20歳で渡米、アメリカの大学を出た後、ハーバード・ビジネス・スクールにてMBAを取得します。大手企業に入りCEOも経験後、「グローバルで活躍するリーダー人材」を育成するべく独立。主宰する「イングリッシュ・ブート・キャンプ」では、延べ1,000人の受講者を「英語が話せるビジネスパーソン」に変えた実績を持ちます。
そんな著者が実際の経験を通じて得られた知見をまとめたのが、本書『“カタチ”から入るビジネス英会話』です。
本書を読めば、私たちがいかに英語を堅苦しく考え、コスパの悪い努力を続けていたかに気づかされます。
『“ カタチ”から入るビジネス英会話』をオススメする3つの理由
本書をオススメする理由は3つあります。
- 英語力は不要!「セカンドベスト」の考え方が学べる
- 会話を成功に導く!活きたコミュニケーション術が学べる
- とにかく実践!具体的なアクションをサポートする実践編が役立つ
1つずつ説明しますね。
1. 英語力は不要!「セカンドベスト」の考え方が学べる
1つ目のオススメポイントは、「セカンドベスト」の考え方が学べることです。
セカンドベストとは、ベストな単語や言い回しが思い当たらない・知らないときに、いまある英語力でやりくりしてなんとか繰り出す次善の策のことです。
『“カタチ”から入るビジネス英会話』(P22)
セカンドベストの考え方が理解できれば、それほど高い英語力は必要ないことがわかります。
たとえば、会話の中で「予算(budget)」という単語を使いたいのに思いつかなかったとき。ここであきらめてはいけません。
「予算」を別の言い方にできないか探すのが「セカンドベスト」の考え方です。
- 予算=お金の計画=money plan
- 予算=使えるお金の許容量=money capacity
- 予算=費用の制限=cost limit
それほど難しくない英単語で、いくつか似た言葉を思いつくことができました。ベストの単語でなくとも、セカンドベストが捻り出せれば会話を成立させることができます。
英会話の90%を理解するために必要な英単語は900語というリサーチがあります。ちなみに私たちが日本の学校で習う英単語数は中学校で1,200前後、高校では3,000~5,000前後と言われています。そう考えると900語なんて大したことないと思えてきます。
『“カタチ”から入るビジネス英会話』(P3)
つまり私たちが訓練すべきは「セカンドベストを捻り出す力を鍛えること」なのです。
2. 会話を成功に導く!活きたコミュニケーション術が学べる
2つ目のオススメポイントは、活きたコミュニケーション術が学べることです。
本書では、英会話をそのまま「英会話」として捉えるのではなく、あくまで「コミュニケーションの内の1つ」として捉えています。
紹介されているコミュニケーション術は、
- アイコンタクトの極め方
- 相手をうならせる握手の仕方
- 自信のある声への工夫
- 考えているときの効果音の出し方
- 最強のメモの使い方
など、その数20を超えており、そのどれもが実践の場で間違いなく武器になるものばかり。
なぜ一見英会話と関係の無いことについて多くのページが割かれているかと言うと、英会話に本当に必要なのは、文法や単語云々ではなく「伝える技術」だからです。
スマートな英会話ができたとしても、相手に伝わらなかったら意味がありません。
【メラビアンの法則】
人が情報伝達するには、
- 言語情報(言葉そのもの)
- 聴覚情報(声のトーンや大きさといった聞こえ方)
- 視覚情報(顔色やボディーランゲージ)
の3つがある。もし感情を伝える中で、この3つが違った情報を送ったとき、
- 言語情報:7%
- 聴覚情報:38%
- 視覚情報:55%
の割合で情報が伝達される。
『“カタチ”から入るビジネス英会話』(P98~99)
つまり、それだけ表情や声によって相手の受ける印象が大きく、「活きたコミュニケーション術」が重要なのです。
3. とにかく実践!具体的なアクションをサポートする実践編が役立つ
3つ目のオススメポイントは、具体的なアクションをサポートする実践編が役立つことです。
本書では、トータルで25に渡るビジネス英会話をカタチ作るためのポイントを解説。解説の最後には「実践編」という、具体的なアクションサポートが付いています。
試しに「相手をうならせる握手の仕方」の実践編ページを見てみましょう。
握手についてのエピソードが面白かったのでご紹介しておきます。
僕の友人のアメリカ人が小さかった頃の話です。彼の母親は、アメリカで家具ビジネスの会社を経営していました。あるとき、中年男性が、彼の母親の家具会社に入社したいと面接に訪れました。彼の母親とその中年男性は実に2時間近くの面接をしたそうです。面接が終わったとき、彼は興味があったので母親に「今の男性はどうだった?」と感想を求めました。彼の母親の第一声は、「ああ、彼ね。握手が弱かった」ということだったそうです。
『“カタチ”から入るビジネス英会話』(49P)
英語圏では「握手」が印象を大きく左右します。そのため日本的な握手の仕方では、相手にネガティブな印象を与えかねません。その点について十分な解説があった後、実践編に移ります。
実践編では、
- STEP1:アプローチ「肘から体を離さない」
- STEP2:手を出して支点を3つ合わせる
- STEP3:瞬間的に握り3度小刻みにシェイク
の3つについて解説。握手の様子は図解され、3つの支点がどこで、どのようなポイントに気をつけるべきか、まで書かれています。正直、英会話以外の部分にここまで念入りな英会話本は見たことがありません。
その他の実践編でも、さまざまなコミュニケーション術のポイントが丁寧に解説されており、そのシーンで使用すべき英会話フレーズの用例もチェックすることができます。
英単語をやみくもに覚えるよりも、この実践編を身に付けたほうが間違いなく効果が高いはずです。
“カタチ”から入れば、英語はもっとラクになる!
ここまで『“カタチ”から入るビジネス英会話』のオススメポイントについてお伝えしました。
おさらいしますと、本書をオススメする理由は3つです。
- 英語力は不要!「セカンドベスト」の考え方が学べる
- 会話を成功に導く!活きたコミュニケーション術が学べる
- とにかく実践!具体的なアクションをサポートする実践編が役立つ
英会話においては、英語力よりも「伝え方」のほうが重要。
英語を学ぼうとすると、ついついマジメに1から10まで知識を身に付けようとしてしまいますが、そんなときは今回お伝えした内容を思い出してください。
ベストな英単語がわからなくても似た単語を捻り出せば会話は通じますし、メラビアンの法則にもあったように、そもそも相手は話している内容にそれほど注意を払っていません。
著者が繰り返し本書で述べている通り、「英語はコミュニケーションの道具にすぎない」のです。そして、小中高の教育を通じて「ビジネス英会話に必要な英語力は、すでに備わっている」まずはこのスタンスで英会話と向き合ってください。
本書で紹介されている“カタチ”のポイントを押さえるだけで、きっとこれまでにない「伝わる」英会話を体験できるはずですよ!
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