「急に海外からお客様がいらっしゃる!」「1週間後に海外出張が決まった!」など、海外の取引先と英語で話さなくてはいけなくなったら、あなたはどうしますか? 突然英会話の必要性に迫られた場合、どこから英語学習に手をつければいいか、わからない方も多いでしょう。
この記事では、今からでも間に合う最低限必要な英単語、英文法、言い回しをご紹介いたします。いつか英語が必要になりそうなあなたも必見。気になるフレーズは繰り返し練習しましょう。そして、アプリや書籍、教室で無駄なく学ぶ方法についてもお伝えします。
目次
ビジネスシーンで最低限覚えておきたい15の「英単語」
英語を第2言語として学ぶ人のために厳選された頻出英単語が「NGSL(New General Service List)」と呼ばれるリストにまとまっています。
「NGSL」とは、1953年に言語教育学の権威であるMichael West氏が収集した英語データ(イギリスのケンブリッジ大学の出版部門が所有していた言語データ)から、日常的に使われている英単語を元に導き出したリストとしてリリースされた「GSL」の最新版。
2013年にGSL60周年の節目として、第2言語学習の専門家である明治学院大学のCharles Browne氏を中心に、青山学院女子短期大学のBrent Culligan氏、Joseph Phillips氏の3名によって発表されました。教科書や新聞だけでなく、話し言葉やラジオ、テレビからも単語を採取しており、日常的な英語の92%をカバーしているという結果が出ています。そのため、今すぐ英会話に使える活きた英単語をしっかり学ぶことができます。
研究者本人が公式サイト(http://www.newgeneralservicelist.org/)で公開されており、いますぐすべての単語をチェックできます。なお、このリストはクリエイティブコモンズ(インターネット上のデータの著作権範囲を明記したもの。作者により再配布可能、改変可能、営利目的可能)とされています。中学、高校で習った単語がほとんどですので、ざっと目を通して、覚えていない単語だけ覚え直しておきましょう。
ここでは、NGSLの中からいくつかご紹介いたします。会議中でよく出てくるような単語をピックアップしました。いますぐチェックしましょう!
【会議で使える英単語15】
1. agenda(議題; 政策; 方針)
例文
2. asset(資産;貴重なもの)
例文
3. bid(入札,値をつける)
例文
4. bond(公債、社債;契約書、結束)
例文
5. competitor(競争相手)
例文
6. deficit(赤字;不足)
例文—あまり使わない
7. estimate(見積もり)
例文
8. expenditure(支出;費用)
例文
9. inquiry(問い合わせ;質問;調査)
例文
10. procedure(手順)
例文
11. reduction(削減)
例文
12. registration(登録)
例文
13. revenue(収入)
例文
14. scope(範囲,詳しく調べる)
例文
15. survey(調査する)
例文
分からなかった単語はメモして、発音練習をしておきましょう!
英会話に必要不可欠な英文法
普段日本語を話しているときはあまり意識していませんが、言葉は文法に沿って組み立てないときちんと相手に伝わりません。英語も同じです。
言葉を正しく組み立てるには、英文法の理解が大切です。
ここでは、重要な文法の一例として、英語学習者が混乱することの多い前置詞を紹介します。
前置詞はイメージで捉えることで理解が簡単になります。
1. at, on, in
・「at」は点のイメージです。具体的なピンポイントの時刻や場所を表現します。指先で「ここ!」と点を指し示しているようなイメージです。
(ミーティングは午後4時に予定されています。)
:時間をピンポイントで指定
・「on」は接触のイメージ。床の「上」のように、何かの上に乗っているイメージを抱く方も多いですが、「on the wall」という使い方をするように、壁や天井にくっついているイメージもonです。そこから、依存の状態や手段・方法を表現することもできます。
(食事は私のおごりです。)
:私(のお金)に依存している、という考え方ができる
・「in」は空間の中に主語となるものが入っているイメージです。箱や水槽などはっきりと空間が区切られているものの他に、森や雨などに囲まれているイメージにもinを使います。
(彼は会議中です。)
:「彼」が会議に出席(=会議の空間の中にいる)
2. to, for
・「to」は目的に向かって近づいていき、そこにたどり着くまでを表現しています。
(メールを送りました。)
:メールが「you」にたどり着いている(送られている)
・「for」は目的に向かって近づいているが、まだたどり着いていない状態を表現します。目的地へ向かっていること自体を表現しているので、実際にその場所に着いたかどうかは分かりません。
(駅に向かいました。(まだ駅まで着いていない場合もある))
:まだ駅についていない
3. across, over, along
・「across」は平面を横切るイメージです。道や川を横切る状態を思い浮かべると分かりやすいでしょう。
(私はジョンの向かいに座りました。)
:テーブルを横切って向かいに座った、と考えられる
・「over」は立体的なものの上を越えて、向こう側に進むイメージです。壁や柵を乗り越えるような感覚です。上を越えていく状態から、ものを覆うという意味合いもあります。テーブルクロスが机を覆ったり、虹が架かったりするのもoverで表現します。
(勤務時間を超えている仕事)
:勤務時間を超える=勤務時間の上を越える
・「Along」は長いものに平行して動いていくイメージです。道や川に沿って移動するような感覚と言えます。
(彼女はそのようなことを言っていた。)
:「those lines」に沿っている=そのような内容を言う という考え方ができる
前置詞のイメージと、特有の言い回しを頭に入れて、とっさに使えるようにマスターしましょう。
海外でよく直面するシーンで使える、英語の言い回し9選
日本語であってもときに「ど忘れ」してしまうように、英語でも「習ったはずなのに出てこない!」「あれをどう言えば良いか分からない!」という場面が出てきます。メールであればゆっくり辞書で調べられますが、相手がいる会話中では、不完全であっても相手に何かを伝えることが大切です。ここでは、覚えておくと便利な英語の言い回しを紹介します。
【使用頻度が高い、会話中で使える英語の言い回し 9選】
ものの名前が分からないとき、とっさに出ないときに、似たもので説明する言い回しを覚えておくと便利です。日本文化について聞かれたときなど、ぴったりくる英単語が出ないこともありますよね。そんなときに使える表現です。
(○○のようなものです)
(○○の反対です)
(大体○○に使います)
という表現を使って、ぴったりくる英単語が思い浮かばないとき、そのものを説明することができます。
反対に、「相手の英語が聞き取れない!」「何を言われたのかよく分からなかった!」というシーンもあるでしょう。そんなときには、はっきりと意思表示をしましょう。あなたの話をもっとしっかり聞きたいという、真剣な姿勢のアピールにもなります。聞き返すことは恥ずかしいことでも怖いことでもありません。
(ちょっと待ってください)
(そこが聞き取れませんでした)
(すみません、もう一度言っていただけませんか?)
(もう少しゆっくり話していただけませんか?)
しっかり聞き取れた際でも、話の内容を繰り返して認識にずれがないか確認することが大切です。
(こういうことですか?)
外国でも礼儀が大切。お礼の表現も覚えておきましょう。
(お会いできて嬉しかったです)
母国語ではないため、分からない言葉が出てきてしまうのはしかたありません。ここで紹介したような言い回しを使ってなんとか場を切り抜けていきましょう。
短期集中がウリの英会話学習法
それでは実際に、今から始めて短期集中で間に合う英語学習法をご紹介しましょう。
・スマホアプリで単語を覚える 「AnkiMobile Flashcards」
AnkiMobileFlashcards(https://itunes.apple.com/jp/app/ankimobile-flashcards/id373493387?mt=8)
フラッシュカードのアプリですが、文字だけではなく、絵や音声を紐付けることができるため、単語をより深く覚えることができます。モバイル版なら電車の中などの移動時間、待ち合わせなどのちょっとした空き時間に使えるのも嬉しいですね。頻出英単語NGSLやNAWL(New Academic Word List:新大学単語リスト)の単語を効率的に覚えるのにも最適です。よく間違える単語はたくさん出てくるように、もう既に覚えた単語は当分出ないように自動的にプログラムされていますので、無駄なく暗記ができます。
・実践に近い対面で英会話を身につける 「イングリッシュブートキャンプ」
イングリッシュブートキャンプ
(https://english-bootcamp.com/)
実用的な英会話を覚えるなら、やはり会話の相手が実際にいるのが一番。想定外の切り返しをされたらどうすれば良いか。勉強はできるけど、実際に人を前にすると英語が出てこない……。そんな悩みを抱えながら、なかなか英会話教室に通う時間がつくれない人におすすめの短期集中の英会話教室です。実践的なレッスンで、自信をもって人前で話せるようになります。
急な海外出張が一週間後に迫っているなど、悠長に勉強し直す余裕のない方でも大丈夫。たった2日で話せるようになる、速習型の英会話です。
まとめ 短期間で英語を話せるようになるには
短期間で英語を学びたい方や、すぐに英語を話せるようにならなければいけない方は、最小限の準備だけで英語を使う環境に身を置くことになります。ただ、過剰な心配はありません。当然ですが、国内で初めて覚える日本語があるように、すべての言葉を覚えないと生活できないというわけではありません。
まずは実践的に相手と会話をしてみることが大切です。その際、今回紹介したフレーズや英単語をぜひ役立てください。
そして、分かりにくい表現が出てきたら素直に相手に聞いてみましょう。相手とのコミュニケーションを図ることでより親密になれますし、言葉を説明してもらうことで、さらに英語力が身につきます。
英会話の経験がなくて不安なら、まずはできることから実行してみましょう! 失敗を恐れずどんどんチャレンジすることが英語上達の第一歩です。
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