//ボランティアガイドは英語力よりも笑顔!『英語でボランティアガイド』

ボランティアガイドは英語力よりも笑顔!『英語でボランティアガイド』

(内容紹介)

外国人観光客を英語で案内して、楽しい体験を共有するのが英語ボランティアガイドの役割です。本書には、ボランティアガイドとしての心得、外国人観光客からよく質問される内容への想定回答など、外国人観光客と楽しい時間を共有するための実践的な方法がぎっしりと詰め込まれています。

  • 書籍タイトル:英語でボランティアガイド
  • 著者:葛西朋子
  • 出版社:アルク
  • 出版日:2017年7月20日

2020年に東京五輪を控え、いよいよ大会ボランティアや都市ボランティアの応募が始まります。旅行者への観光・交通案内を目的とするボランティアガイドに参加したい方は必見です。

1.中学高校の英語が身についていれば大丈夫!

もしあなたが東京五輪で、初めて英語を使ったボランティアに参加したいと考えているなら、「自分の語学力は足りているのか?」「TOEICで何点取ればいいのか?」「発音がしっかりしていないといけないのでは?」ーーと不安に思うこともあるのではないでしょうか。そんな気持ちを解消してくれるのが本書です。

筆者は「ボランティアガイドに一番必要なのは英語力ではない」と言います。ゲストも英語のネイティブスピーカーであるとは限らないため、難しい英語は伝わりづらいこともあるとか。これを裏付けるように、本書の例文は“We can see a lot of firework displays in summer.”(夏は、たくさんの花火大会があります)といったもので、「なんだ! これくらいの英語でも通じるんだ!」と思わせてくれます。

「英語力よりも大切なのは、ボランティア精神と笑顔だ」と筆者は言い切ります。「求められるボランティア精神とはどんなものなのか?」「自然に笑顔で接するにはどうしたらいいの?」といった疑問にも、具体的な解決法を挙げて答えを示してくれます。

2.聞かれやすい質問もバッチリロールプレイ 使えるフレーズ満載

五輪でボランティアガイドをするにあたって、観光や交通案内をする際に使えそうなフレーズがたくさん収録されているところも、この本の特徴です。第4章では、「電車の行き方と料金を確認するにはどう伝えればいいのか?」「交通系ICカードを買いたいと言われたとき、デポジットをどうやって説明するのか?」といった具体的な疑問に対して、アドバイスするための方法が詳しく書かれています。本書からいくつか、ピックアップしてみましょう。

“Now we are at JR Shinjuku station. We’ll take the Yamanote line and go to Harajuku station.”
(今いるのは、JR新宿駅です。これから山手線に乗り、原宿駅に行きます。)
“You pay a 500 yen deposit. If you return your pass, you get some money back.”
(デポジットは500円です。精算すると、いくらか戻ってきます。)

タクシーの利用方法が紹介されているページでは、「右側通行に慣れているゲストに注意を促すフレーズ」という例文があり、ボランティアガイドに本当に必要な気づかいと英語が一度に学べます。

“Please be extra careful of traffic when you open the right-hand-side door. ”
(右側のドアを開けるときは、車に特に気をつけてください。)

第5章では、日本文化について説明するときに押さえておきたいポイントを「神道」「仏教」「米」「日本の国民性」の4つに絞って紹介しています。外国人から、私たちにとっては当たり前すぎることを聞かれて、返答に困ったことはありませんか?

この章では、そんなときにどう答えるのか、実際に使えるフレーズとして紹介されています。観光案内で「なぜ?」「どうして?」と聞かれて、言葉に詰まらないために、この章の考え方はとても役立ちます。

3.東京五輪後も英語で活動を続けたい人必見! 具体的な手続きが分かる

東京五輪でのボランティアガイド経験を活かして、その後もガイドとして活動してみたい。英語を使ったボランティアについて知りたいーー。そんな方にもこの本はオススメです。これ一冊で、英語を使って街をガイドするときの具体的な方法がしっかり理解できます。

ボランティアガイド団体に入るためにはどういった手続きが必要なのか。どのようなステップを踏んでボランティアガイドデビューするのか。実際にゲストとどのようなやりとりをしていくのか。すべて具体例を示して書かれていますので、活動がイメージしやすく、この本に沿って練習していくことで、実践的なボランティアガイドになるための知識が身につきます。

ゲストに送るメールのやりとりも全文紹介されており、実際のボランティアガイドの雰囲気がしっかりとつかめる内容になっています。第6章、第7章には、「明治神宮と浅草寺を案内するときに実際に使える英語フレーズ」や、「困ったときのポイント」がしっかり押さえられており、ボランティアガイドデビューを後押ししてくれます。

ボランティアガイドのなり方から、ボランティアとしての心構え、具体的なフレーズまで、使える内容がぎっしりと詰まった本書。英語を使ってオリンピックに貢献したい、そんなあなたの背中をそっと後押ししてくれる一冊です。

『英語でボランティアガイド』
【目次】
はじめに

第1章 英語ボランティアガイドの基礎知識
1. ボランティア活動はもっと気軽でいい!
2. シンガポールで学んだボランティア精神
3. 英語ボランティアガイドに必要な英語レベル
4. 英語ボランティアガイドに必要なガイド力
5. 英語ボランティアガイドは楽しみながら続ける!
6. 英語ボランティアガイドの魅力

コラム1 日本の春を英語で表現する

第2章 英語ボランティアガイドになるには
1. ボランティアガイド団体に入会する
2. ボランティア団体に入会後の流れ

コラム2 日本の夏を英語で表現する

第3章 英語ボランティアガイドとしての活動の流れとポイント
1. ゲストからの申し込みに手を挙げる
2. ゲスト情報を読み込む
3. ゲストにファーストメールを送る
4. メールでゲストの具体的な要望を聞く
5. 当日の行程を確定し、ゲストに連絡する
6. ガイドルートを決めるときのコツ
7. レストランの選び方のコツ
8. ガイド前日までと当日の流れ

コラム3 日本の秋を英語で表現する

第4章 電車、タクシー、バスの乗り方を英語で案内する
1. 電車に乗る
2. タクシーに乗る
3. バスに乗る

コラム4 日本の冬を英語で表現する

第5章 日本文化を支える「基本」を英語で伝える
1.「神道」「仏教」「米」「日本の国民性」を押さえる
2. 神道と神社
3. 仏教と寺院
4. 米について
5. 日本人の国民性

コラム5 外国人が不思議に思うニッポン

第6章 明治神宮を案内する
1. 神社でガイドするときの流れ
2. 明治神宮の基礎知識
3. 明治神宮の鳥居を案内する
4. 明治神宮の清酒菰樽を案内する
5. 日本一の大鳥居を案内する
6. 御製・御歌のパネルと曲がり角を案内する
7. 手水舎
8. 結婚式や七五三を見かけたら
9. 本殿で参拝する

第7章 浅草寺を案内する
1. 雷門からガイドをスタートする
2. 仲見世を歩く
3. 宝蔵門を案内する
4. 五重塔と大わらじを案内する
5. おみくじを引く
6. 大きな香炉を案内する
7. お水舎を経て本堂へ
8. 浅草神社と三社祭
9. 二天門を案内する

巻末付録 英語ボランティアガイドの服装と七つ道具

著者プロフィール葛西朋子。通訳案内士、早稲田大学エクステンションセンター講師。1973年千葉県香取市生まれ。武蔵野美術大学卒業、東京学芸大学大学院修了。都内の公立学校にて勤務後、家族の転勤に伴いシンガポール共和国に3年間在住。帰国後、2007年より、特定非営利活動法人TOKYO FREE GUIDEにて英語ボランティアガイドとして活動。現在、英語の通訳ガイドとして、大型の団体ツアーやプライベートツアー、国や企業のインセンティブツアーまで幅広く活躍中。また、早稲田大学エクステンションセンター中野校の「英語によるボランティアガイド・ガイドスキル編」にて講師を務めている。専門は美術・工芸。
(※『英語でボランティアガイド』出版時点)
By |2018-09-26T20:52:19+00:00September 21st, 2018|Categories: seeds|0 Comments

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