//「わかったふり」はドツボの第一歩 – 英会話の苦手意識が消えない本当の理由【7】

「わかったふり」はドツボの第一歩 – 英会話の苦手意識が消えない本当の理由【7】

「英語なんて話せない!」「学生時代に英語を勉強したきりだから、すっかり忘れてしまった」などと、英語に対して苦手意識を感じている方。「英語が話せない」と考えてしまうのは、決して「英語の勉強が足りないから」ではありません。

この連載では、英語の苦手意識を払拭し、「話せる!」まで到達する実践的な手法を紹介します。

英語で一気にまくし立てられるように話しかけられると、聞き取れない箇所があっても 「ちょっといまのところ、もう一度話してもらえませんか」とは、言いにくいものですよね。単語や表現がわからなくても、「わざわざ話の腰を折るのは……」とつい、遠慮してしまいます。

そして「もう少し先を聞けば、なんとなくわかるかも」という淡い期待を抱いて、話を聞き続けるのですが、そのうち本格的にドツボにハマってしまう。最後に意見を求められても、冷や汗をかきながら、薄笑いで乗り切る。こんな経験ありませんでしょうか? こんな思いを続けていると、どんどん英会話するのが億劫になってしまうかもしれません。英語の苦手意識を払しょくするには、「わかったフリをする」のをやめる必要があります。

聞き返すことは決して恥ずかしいことじゃない

「相手の英語を聞き取れない」ということは、自分の英語力が、グローバルビジネスをするうえで及第点に達していない。「あるべきレベル」にないーーそう考えていませんか?

実は、僕もアメリカの大学に通いはじめた頃は、聞き返すことを躊躇していました。アメリカの大学に通う生徒として十分な英語力を持っていないのに、周りに迷惑をかけるわけにはいかない、と勝手に遠慮をしていたのです。

結論からいうと、聞き返さないことは大きな間違いです!

当たり前のことですが、聞き取れていないのに、何も言わずに話を続けていたら、相手の話すスピードがドンドン加速していきます。余計に理解することが難しくなってしまうのです。

相手の話をさえぎり、聞き返すことを「Cut In(カットイン)」と言います。勇気を出して「いまのところ、もう一度お願いします」と言えば、相手はあなたのスピードに合わせます。表現も、より平易なものに調整し、理解しやすい話し方に変えてくれるはずです。

相手も、あなたにとって英語が非母国語だとわかってくれていますので、絶対にあなたを「低く」は見ません。むしろ、英語力にかかわらず果敢にグローバルビジネスをしようとしている、とポジティブに見てくれるはずです。安心して聞き返してください。 極端な話、「ごめん、もう少しゆっくり言って」と、聞き取れるスピードまで下げて言ってもらえばいいのです。ビジネス英会話は「リスニングのテスト」ではありません。気にせず話す速度をスローダウンしてもらいましょう。

むしろ、「聞き返す」ことは相手を調子付けます。それだけ、「あなたの話をしっかり理解したい」という意思表示につながるのですから。決して失礼なことではありません。聞き取れているふりをすることのほうが、誠実さに欠けるのではないでしょうか。

ぜひ、遠慮せずに聞き返してみましょう。臆することなく意思表示をしていくと、自分でもペースをコントロールできるようになって、会話がもっと楽しいものになるはずですよ!

相手に聞き返すための「カットイン」フレーズ集

まずは、「カットイン」を解説した動画をご覧ください。

また、カットインのトレーニング方法はこちらです。

実際にカットインする際、参考になるフレーズ集を用意しました。

【STEP1】相手の話をさえぎる

相手がわーっと話している最中に止めるよりは、文章の区切れ……「息継ぎ」のタイミングで止めるほうが丁寧です。

・Just a moment, please.  (ちょっと待ってください)(丁寧に)
・Wait a second, please. / Just a second, please.  (ちょっと待って!)(カジュアルに)
・Sorry? /Pardon? (すみません!)

【STEP2】 なぜ話をさえぎったのか、要望を伝える

相手の言葉をさえぎった後、すかさず自分の意思を表明しましょう。
Sorry, I couldn’t hear what you said. (すみません。聞き取れませんでした。)
I didn’t catch that. (そこが聞き取れませんでした。)

「聞き取れなかったのでもう一度お願いします」と続けます。
Would you kindly repeat that, please? (もう一度お願いします)
Could you repeat that please? / Could you repeat yourself please? (すみません、もう一度言っていただけませんか?)

また、もっとゆっくり話してほしいときの便利なフレーズを紹介します。

Could you please speak more slowly? (もう少しゆっくり話してくれませんか?)
Please speak slowly. (少しゆっくり話してくださいませんか)

By |2018-09-21T21:49:30+00:00September 19th, 2018|Categories: generalEBC|0 Comments

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